モンゴル、タジキスタン戦

再びW杯杯予選が始まります。
今回も本気モードでしたね。視聴率、観客動員数はとても大切なことですが、新しい環境に挑戦する選手が多かった今夏、果たして2次予選をベストメンバーで挑む必要はあるのか、少し疑問ではあります。メンバー発表の際にも記者から同様の質問を何度もされていましたね。もしかするとそれに対しての森保監督の言葉も本心ではなく、ああ言わざるをえないなにか、があるのかもしれませんね。


ミャンマー戦も本来はベストメンバーを揃える必要はなかったと思いますが、W杯予選の初戦、アウェイ、そして初めて経験をする選手が多い状況だったので、特に異論はありませんでした。実際に苦戦すると私は予想していましたし。
そんななか、順当に勝てたというのは良かったです。割と早い時間で点をとれたのは大きかったと思います。実力的に差があるのに、なかなか点をとれないと変な空気が流れるものですから。
中島選手は運べるしキープもできるし決定的なパスも出せる。この試合に関しては指摘されていた守備にも奔走していて、とても良かったと思います。ただ逆に言うと、新しい発見というか収穫は正直あまり多くなかったのではないでしょうか。いつものメンバーがコンディションの優れないパラグアイと実力差のあるミャンマーに勝った、大迫選手+NMDの凄さを再認識したくらいですかね。


ただ今回は大迫選手が不在。ポスト大迫を探すのか別の戦術を用いるのか、実際に試合を観てみないと分かりませんが、噂では3バックに挑む可能性があるようです。
前回のミャンマー戦前にも書きましたが、私は3バックには賛成で、中を固めてくる相手に対してサイドから攻めて中にスペースをつくる。オーソドックスかつシンプルな戦術ではありますが、実力差がある相手に対して、これだけで十分だと私は思います。
もうひとつオーソドックスかつシンプルな戦術として、ひたすら高さで勝負する日本代表をいつか観たいです。これまで日本が何度もやられていた高さで戦うというのは少し違和感がありますが、吉田選手、冨安選手など守備の選手はもちろん、大迫選手や武藤選手、それから国内ではオナイウ選手など、高さで戦える選手が増えてきたので、シンプルにクロスをあげて競り勝つというのも良いのではないでしょうか。少なくとも2次予選の相手より強い相手と普段から競り合ってるわけですし、アウェイの場合ピッチ状況によってパスやドリブルがしづらいことが考えられますから。


そして今回選ばれたのは永井選手、浅野選手、鎌田選手。みなさんも思ったでしょうが守備のラインを下げて守りを固めてくるであろう相手に、果たしてスピードが武器の選手を2人も選ぶ必要があるのか、というのはひとつ注目ポイントですね。もちろん永井選手や浅野選手がスピードだけの選手というわけではないですが、限りある人選の中で違う武器をもつ選手を選ぶのが盤石だと思うので。
スタートの位置は大迫選手が一番前ですが、試合が始まると大迫選手は下がってボールをもらい、南野選手が最前線にいることがよくあります。つまり大迫選手がトップ下の状態になるということですね。そういう意味では鎌田選手が出た場合、これまでの戦い方がある程度できると思います。大迫選手のように下がってボールをもらい、試合を作っていくタイプだと思うので。俗に言う「使われる」タイプではなく、「使う」タイプの選手ですよね。前回の代表戦では、トップ下に香川選手、トップに鎌田選手でどちらも「使う」タイプだったので少し違和感がありましたが、鎌田選手+NMDも機能すると思います。競り合いの面で少し不安はありますが。



今の日本代表のシュートの意識がすごいのはもちろんですが、それよりも攻守の切り替えが素晴らしいと感じています。取られたらすぐに囲んで取り返す、もしくはファールでも相手の攻撃を止めるという意識が全員にあり、なかなか相手のペースにならない。これまでメンバーがある程度固定されているのでまだなんともいえませんが、12月に行われるE-1選手権で新しい選手が呼ばれたとき、注目したいと思います。
話は戻ってメンバー選考の件ですが、私は2次予選でベストメンバーを組む必要はないと思います。今更ですが、ベストメンバーというのは語弊がありますね。これまで呼ばれている選手や、最近移籍した選手は呼ばなくていいと思います。
森保監督の言う通り、選手は覚悟と誇りをもって戦っていると思います。ただ、先日のパラグアイ戦も2-0で勝利したわけですが、コパに出場していた選手もいたとはいえ、それでもブラジルを追い詰めたパラグアイとはだいぶ違いましたよね。さらにいえば代表引退後の長谷部選手の活躍、そしてチームで好調だった大迫選手の怪我を考えると、どうしてもそう思ってしまいます。


まずは今回の2試合で勝ち点6をしっかりと獲得すること。これは最低条件として、できれば11月の試合も含め、新しい日本代表が観れることに期待したいと思います。